どうも、ほたるです。
秋になると、いろいろなものが静かに値上がりしていくのを感じます。スーパーで同じものを買っているのに、レジで払う金額が少しずつ増えていく。そんな日が続くと、そろそろ家計を見直そうかなと考えますよね。
でも、いざ見直そうとすると、どこから手を付ければいいのか迷います。単発の大きな出費は目につくのに、毎月静かに引かれているものは、意外と見えていません。
今回は、その見えにくいほうから見直す話を書きます。その前に一つだけ、言葉の使い方を決めておきます。ここでいう「判断」は、安くする交渉のことではなく、今の自分に必要かどうかを一度考えることです。
- 単発の高額出費ばかり気になってしまう
- 定期的な出費は、払い続けていることに気づかない
- 気づいても、やめる手間を考えてそのままになる
- 単発の出費は、必ず一度は判断している
- 定期的な出費は、判断しないまま続く
- まず仕組みで「知る」ことを自動化する
- ハードルの低いサブスクから始める
単発の出費は、必ず一度は判断している
10万円の家電を買うとき、値段も見ずに決める人は少ないと思います。型落ちを探したり、レビューを読んだり、他の候補と比べたりして、買うまでに何度も判断します。金額が大きい買い物ほど、自然と情報を集めるものだからです。
私も同じで、買ったあとに「なんでこれにしたんだっけ」となることは少ないですし、多少高くても納得しています。痛みがあるから、必ず一度は立ち止まる。これは、単発の出費の性質だと思っています。
判断しないまま、12か月が過ぎる
一方、月500円のサブスクはどうでしょうか。申し込むときは、たぶん判断しています。でも、そのあとはほとんど何も考えません。
多くのサブスクは、解約の手続きをしない限り自動で更新されます。だから何もしないことが、そのまま継続になるんですね。引き落としは静かで、財布からお金を出す動作もありません。
ここで一度、あなたの口座を思い浮かべてみてください。毎月、同じ日に、同じ金額が引かれている項目が、いくつあるでしょうか。金額は覚えていても、それが今の自分に必要かどうかは、案外考えていないものです。
1件では無視できる金額です。それでも合算する機会がないまま12か月が過ぎ、12回の引き落としに対して判断は0回、という状態ができあがります。これは、申し込んだとき以外に、必要かどうかを考えた機会がなかったという意味です。
| 単発の出費 | 定期的な出費 |
|---|---|
| 金額が大きい | 1件では小さい |
| 痛みがある | 痛みがない |
| 必ず一度は判断する | 判断しないまま続く |
| 発生する回数は少ない | 毎月やってくる |
ここで一つ、先に断っておきたいことがあります。単発の出費のほうが金額は大きいのに、なぜ定期的な出費の話をするのか、という点です。
たしかに、100万円の車と月500円のサブスクを比べれば、総額では車のほうが大きいです。それでも定期的な出費を見るのは、単発の出費は判断の機会があるが、定期的な出費は判断しないまま放置されることが多いからです。
この差は金額ではなく、判断した回数の差なんですよね。
単発の出費は痛みがあるから判断される。定期的な出費は痛みがないから、判断されないまま残る。
まず「知る」ことから始める
では、どうやれば見つけられるのでしょうか。この部分が個人ごとに、最も差が出るところだと思っています。
ただ、見つけるのは簡単ではありません。私も「振り返らなきゃ」と思うだけでは、続きませんでした。忙しいときにはできませんし、忙しいときこそ必要になります。だから、意志に頼らず仕組みに寄せることにしました。
私の場合、家計簿ソフトに口座とカードを連携させています。銀行やカードの明細が自動で取り込まれて、何にいくら払ったかが一覧になる仕組みです。手入力はしていないので、自分が機能していなくても、裏で取引が溜まっていきます。
実際に見るときも、全件は見ません。定期的に発生している項目だけを抜き出して、「最後にいつ判断したか思い出せないもの」に印をつけていきます。金額の大小ではなく、判断の有無で拾うのがポイントです。
あなたも、一度この形で拾ってみてください。全件を見ようとすると疲れるので、定期の引き落としだけで十分です。そこで残ったものが、今回の見直しの対象になります。
ただ、ここで一つ分けておきたいことがあります。「知らないからできない」と「知っていてやらない」は別の問題だということです。この記事で扱っているのは前者だけで、後者は意志の話になるので、仕組みでは解決できません。
見直す基準は3つで足りる
拾い上げたあとは、判断の基準が要ります。基準がないと、また「なんとなく」に戻ってしまうからです。私が使っているのは、この3つです。
| 基準 | 問いかけ | 私の例 |
|---|---|---|
| 利用頻度 | この1か月で何回使ったか | AIのサブスク(月10ドル)を解約 |
| 同等価値 | 同じ価値で安いものはあるか | 会計ソフトを年1.7万円から3,900円へ |
| 意味 | これは何のために払っているか | 光回線は交渉して継続を選んだ |
基準は、この3つで足ります。増やすと判断が重くなり、重くなると判断しなくなるからです。そして判断を放置すると、重荷になる固定費が残っていきます。そういう意味では、管理できる数に留めておくのが無難です。
当てはめるのは、一つずつで構いません。まず利用頻度から見て、次に同等価値、最後に意味。この順番なら、判断に迷いにくいと思います。同等かどうかは、いま使っている機能を3つほど書き出して、それが代替のサービスにもあるかで見れば足ります。
ハードルの低い順にやる
実際に手を動かすときは、ハードルの低いものから始めます。いきなり光回線や保険から手を付けると、契約期間や違約金の確認で疲れてしまうからです。
入口に向いているのはサブスクです。毎月単位で止められますし、ネットで完結するものも多く、契約期間を読み解く必要がないぶん心理的な負荷が低いんですね。もちろん、電話が必要なサービスもあります。
やめるのは、たしかに手間です。設定をやり直したり、また使うかもしれないと思ったりします。でも、やめない側にもコストがかかっています。やめる側の手間は1回きりですが、やめない側のコストは毎月やってきます。しかも「やらなきゃ」と思い続けるモヤモヤも残ります。
どちらが重いかはその人次第だと思います。ただ、片方は1回で終わるという違いは大きい気がします。
やめて、また入ればいい
私が使っていたAIのサブスクは、月10ドルでした。円にすると、当時のレートでおよそ1,500円です。使い始めたころはよく使っていましたが、だんだん利用が減ったので一旦やめました。しばらくして、また必要になって再契約しています。
サブスクをやめることは、損失ではありません。再判断の機会です。良ければ戻ればいいし、悪ければ戻らなければいい。金額もサービスも人によって違いますが、やめるか続けるかを決める構造は同じです。
あなたも、いま迷っているものがあれば、一度やめてみるという選択肢を持っておくといいと思います。サブスクという支払い方そのものを否定しているわけでもありません。買い切りが合うものもあれば、サブスクが合うものもある、それだけの話です。
サブスクは、やめるためにあるのではなく、必要になったら戻るためにある。
交渉して残すという選択もある
見直しの結果が「削減」になるとは限りません。光回線は、値上げの通知が来たときに見直しました。
具体的には、値上げの通知が来たこと、他社への乗り換えも考えていること、このままなら見直すつもりだということを伝えて、条件を相談できないか聞いています。その結果、実質年1.2万円のキャッシュバックという条件が出ました。
1年契約で、そのまま継続しています。これも立派な見直しです。大事なのは削ったかどうかではなく、判断したという事実のほうです。判断した固定費は、漫然と払っている固定費とは別物だと思っています。
値上げの通知が来たら、すぐに解約する必要はありません。一度だけ、電話で条件を聞いてみる。それだけでも、判断したことになります。
一度では終わらない
ここまで見直しの手順を書いてきましたが、一度やれば終わりではありません。人間も周りも変わります。昨日は価値があったものが今日は要らなくなることもあれば、その逆もあります。意識から外れていたのに、実は是正が必要だったものが、時間が経ってから出てくることもあります。
だから、拾い直す仕組みが必要です。判断した回数は、その仕組みが回っているかを測る道具であって、答えではありません。
まとめ
単発の出費より、毎月の引き落としのほうが家計を削っていることがあります。理由は金額ではなく、判断した回数です。
見つけるには、まず仕組みで「知る」ことを自動化します。判断の基準は3つで足りるので、手を動かすならハードルの低いサブスクから始めればいい。やめて必要になったら戻ればいいし、削らずに交渉して残すという選択もあります。
最後に、これだけは伝えておきたいです。これは「お金を使うな」という話ではありません。使うなら、意味のあることに使いたい。意味のないことを固定費として繰り返していると、本当に残らなくなります。意味のない固定費を止めれば、その分だけ手残りが増えます。手残りが増えれば、働いて増やすもよし、投資で増やすもよし、使わずに置いておくもよし。選べることが増えるのは、悪くないことだと思います。
まずは今月、定期の引き落としを一度だけ眺めてみてください。それだけで、判断していない出費が一つは見つかるはずです。
まあ、そんな感じで、意味のあることにお金を使っていけるといいなぁという話でした。